
2026年03月01日
『服を直す』という言葉から想像されるのは、どのような仕事でしょうか。採寸をし、丈を詰め、修繕し、また着られるようにする。「心斎橋リフォーム」を訪れると、そういった実務的な印象が大きく変わります。
店でまず対応してくれるのが、フィッターです。彼らが向き合うのは、服そのものではなく、お客様ご本人。「この先、どんなふうに着たいですか」「いつ頃、よく着ていましたか」「どんなデザインがお好みですか」。試着室で採寸を進めながらも、静かな問いかけを重ね、服にまつわる背景や記憶を引き出していきます。
多くの方は、ご自身の正確なサイズを把握していません。それでも不思議と、その服を着た時の気持ちは覚えているもの。楽だった、落ち着かなかった、少し誇らしかった…。フィッターは、そうした曖昧な感覚を受け止めながら、心と体の両方にフィットするよう服に針を入れ、完成形をお客様とともに探っていくのです。
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試着室でお客様のこだわりを汲み取り、理想の姿へ導くのがフィッターの仕事。現代のフィット感も知り尽くした、服のエキスパートです。

「もう着ない理由」を「もう一度着る理由」に変えていく。
話を聞き終えると、服は工房へ。ここからは職人の出番です。「心斎橋リフォーム」ではジャケットはジャケット職人、パンツはパンツ職人が一着を預かり、最初から最後まで責任をもって担当します。効率よりも品質を優先するやり方は、今の時代では珍しいかもしれません。しかし職人が“自分の仕事”として引き受ける姿勢が、仕上がりの美しさに表れるのです。

リメイクは、一度すべての縫製をほどき、一枚の布に戻すことから始まります。そこから新たに一着を仕立て直す工程は、オーダーメイドの確かな技術力があってこそ成せる業です。
「心斎橋リフォーム」には、実にさまざまな服が持ち込まれます。理由はそれぞれですが、共通しているのは「長く愛したい」「美しく着たい」という気持ち。パンツのタックを入れる・消す、サイズの調整(サイズアップも可能!)、のびたニットリブのお直し、穴の修繕、ほつれ直し… 何でもお手のもの。
中でも梅田ハービスプラザ店は、東京店と並び、本格的なリメイクまで対応する特別な店舗。ミニスカートをロングスカートに仕立て直す。デニムをバッグなどの小物に生まれ変わらせる。毛皮やレザーのリメイクも得意分野です。長くクローゼットに眠っていた毛皮のコートが、職人の手で縫製をほどかれ、美しいバッグやジレへと変身する様は、まるで魔法を見ているよう。他にも「ヴィンテージの服を今のサイズ感で着たい」という若い方の相談や、亡くなったご主人のジャケットを「自分が着られるように、仕立て直したい」と持ち込まれた女性のお客様の例もありました。

着なくなった服には、理由があります。サイズが合わない。少し古く感じる。傷んでしまった…それは、服との関係の『終わり』とは限りません。
思い出をしまい込むのではなく、日常へ戻す。服の可能性を、もう一度ひらく。「もう着ない理由」を、「もう一度着る理由」に変えていくのが「心斎橋リフォーム」の仕事です。
クローゼットの奥に気になる一着があるなら、ぜひ相談してみてください。見積だけでもお気軽に。服との新しい関係が、そこから始まるかもしれません。


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