2023年09月08日
昭和9年、大阪新世界で誕生した「丸福珈琲店」はまもなく創業90年を迎えます。ミナミの千日前にある本店は多くの有名人が訪れることでも知られ、今では日本中にその名のとどろく名店となりました。オリジナルブレンド「レギュラー珈琲の袋詰」や「瓶詰珈琲」は、皇室から依頼を受けて納めるという栄誉にも輝いています。
そんな「丸福珈琲店」のいちばんのこだわりは、創業者・伊吹貞雄氏の時代から現在まで、変わらぬ味を守り続けてきたオリジナリティあふれるコーヒーです。大倉陶園製の真っ白なカップ&ソーサーに映える、黒に近いほど濃い色と深い香り。その味わいは、時代の移り変わりを超えて愛されてきた風格と気品を湛えています。
「丸福珈琲店」のコーヒー豆の独自ブレンドと深煎りの焙煎は、すべて本社で一括して行ない、伊吹一族以外には門外不出。ドリップは、創業者が開発した独自のドリッパーを使い各店舗で行なっていますが、その器具を手にすることができるのは副店長以上のキャリアを積んだスタッフのみ。味のブレがおこらないように時間をかけて修業し、店長と社長が職人と認めた人だけが、丸福のコーヒーを淹れることができるのです。
ホットコーヒーは角砂糖2個と生クリームを加えるのがおすすめ。濃厚かつまろやかなブレンドがますます引き立ちます。コーヒーと相性のいいスイーツも勢ぞろい。一番人気は「こだわり卵のホットケーキ」です。黄身の色が濃くて旨味も濃厚、飼料や環境にこだわって育てた鶏卵をたっぷりと使って、お店の銅板で一枚一枚丁寧に焼き上げています。一口味わってみると、表面がさくっとして中身はふんわり。ハチミツにもメープルシロップにもよく合う優しい味わいです。また、名物のプリンはイートインもお持ち帰りもでき、手土産にもぴったり。サンドウイッチ、丸福カリーなどの軽食は、どれもほっとする懐かしい味です。
変わらぬ味を求めて毎日欠かさず通ってこられる熱心なファンや、二代目、三代目のご家族が多いなか、ここにしかないコーヒーを求めて集う、新たな世代の丸福ファンも着実に増え続けています。
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