2023年09月15日
1930年(昭和5年)に創業し、銀座6丁目に本店を構える「銀座 天一」は、三笠宮さまをはじめ、歴代首相、アメリカの歴代大統領など政界・財界の要人、バーナード・リーチや武者小路実篤などの文化人まで、多くの人に愛されてきた天ぷらの名店。創業者の矢吹勇雄氏は、いつか大阪に店を出したいという思いを抱き続け、その思いが90年後に実現したのが、2020年にオープンしたこの店舗です。高い天井からたっぷりと陽光が差し込むモダンな空間には、カウンター席と半個室のテーブル席があり、揚げたての天ぷらをゆっくりと楽しめます。
陽光が差し込むモダンな店内。できれば予約して訪れるのがベターです。ディナータイムは人数に応じて貸切にも対応しています。
ごま油とコーン油をほどよくブレンドし、あますところなく素材の風味を引き出した「銀座 天一」の天ぷらは、創業者が試行錯誤を重ねてたどりついた完成品。「その作り方や味を変えずに継承していくのが、私たちの仕事だと考えています。天ぷらの衣に使うのは粉、水、卵とシンプルです。それだけに食材の良さや調理技術の差が、味にダイレクトに反映されます」と、店長の秋山友和さん。
店長の秋山友和さん
秋山さんによると、揚げ油の温度や時間を食材によって変えるのは当たり前で、同じ食材でも季節や産地、時には日によっても揚げ方や衣の付け方を調整し、最もおいしくいただける状態で提供しているとのこと。
才巻海老、きす、生椎茸、ほたて、いか、アスパラ、れんこん、ししとう…。
新鮮な季節の食材が色とりどりに並ぶカウンター。
社交的な雰囲気を楽しみながら、揚げたての天ぷらを堪能して。
ディナータイムのいちばん人気は「おまかせコース・月」。前菜、茶碗蒸し、天ぷら10品、ローストビーフ、フルーツなど旬の食材がバランスよく組み合わされ、大切な人との会食や記念日、接待などにもぴったりです。ランチタイムにはコース料理のほか、天丼、天ぷら膳などのセットもご用意。また、才巻海老、あなご、きすなどの天ぷらが入り、お持ち帰り専用の「杉折天丼弁当」も季節を問わず人気があります。
天ぷらとともにぜひ味わってほしいのが、大手メゾンのものを中心に取り揃えたシャンパンとワインです。天ぷらに良く合う、キリッと辛口のワインが赤白ともに多く集められています。
カウンター席に座り、天ぷらを揚げてもらいながら、スタッフとの会話を楽しみに来られるお客様も多いとか。「気さくな店ですので、気を張らずにいらしてください」と秋山さん。その心地よい接客、社交的な雰囲気は、有名人やセレブに愛されるサロン的存在として時代を駆け抜けてきた、「銀座 天一」ならではと言えそうです。
天ぷら専門店
銀座 天一
GINZA TEN-ICHI
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